世界の中心で、愛をさけぶ

この映画は果たして傑作なんでしょうか、それとも駄作なんでしょうか? 2004年頃に始まった「泣ける映画」の先駆けとなったこの作品ですが、映画ファンの間ではバランスの悪い駄作だいう悪評ばかり. でも世間では未だにラブストーリーの定番とも言えるほど高評価. いったいこの差は何なのでしょう? そもそもこの映画を見終わった時、誰もが世界の中心でさけぶのは愛でも「助けてください! 」でもなく、間違いなく「まさみ~! 」だけという感想を持たれたのではないでしょうか. だってそれくらいにまさみたんがめちゃくちゃかわいかったのですもん. そして映画も最後までそれだけだったって感じでした. 私は原作を読んでから映画館で見たのですが、もともと物語自体が「いつの時代やねん!?」というほど古臭いわりには、こじんまりとまとまっていたのは好印象でした. しかし映画では原作にはない付け足しの部分、つまりこの原作が大ベストセラーになる火付け役となった柴咲コウが演じる律子のエピソードが全くと言っていいほどジャマで無駄なんですよね. 都合よく台風の中継映像に映ったり、偶然すぎるほど偶然に朔太郎の祖父の写真館で雨宿りしたり、そして何よりも主人公の朔太郎以上にジメジメしている様にもう「どんだけ~」というくらいに腹が立ちましたもん! しかもラストもあれだけ世界の中心で遺灰を撒いてほしいと言われておきながら、実際は世界の中心付近で･･･ですよ. 確かにあの土地はアボリジニの聖地ですから撮影の許可が下りなかったのだと思いますが、その辺の諸事情など「そんなの関係ねぇ! 」とばかりに違和感無視で平然と進むところが嫌でしたね. ほんと無駄でジャマなシーンを付け足す余裕があるなら、その分ラストをもう少し巧く変更するなりしてほしかったですよ. てな訳で平井堅さんの特異な趣味も知ってしまったために『瞳を閉じて』でも感動できなくなった私が世間からズレているからこの映画に感動できなかったのかどうかは分かりませんが、少なくともまさみたん以外で「おっぱっぴ~! 」というギャグ並みに目新しいものがなかったのだけは紛れも無い事実だと思います. 行定監督作品としては非常に残念な映画でした･･･. エアジョーダン1ハイダークオブシディアン 深夜らじお@の映画館 は世界の中心で放送禁止用語を叫びたいです.