首相、半年ぶり福島訪問 児童「友達早く帰

自民党は3日、防災対策の公共事業を中心とした「国土強靱(きょうじん)化」の財源に充てるため、「日本再生債」という新たな国債を発行する構想を発表した. 巨額の投資を伴う国土強靱化へのばらまき批判をかわす狙いがありそうだ. 自民党が今国会に提出した国土強靱化基本法案は、高速道路など大胆なインフラ整備で大規模災害に備える内容. 10年間で200兆円規模の投資が想定される. 3日に発表した次期衆院選政権公約のたたき台で財源として「財政再建の姿勢を堅持した日本再生債の発行」と明記. 「民間資本活用等により一般歳出を徹底的に抑制」と強調した. 一般歳出が膨らんだり、消費増税分を財源にしたりするのではないかとの懸念を打ち消したい考えで、「償還方法や期限はこれから検討する」(林芳正政調会長代理)という. 野田佳彦首相は7日、福島県佐藤雄平知事と県庁で会談した. 知事が東京電力福島第一原発の安全確保や迅速な賠償、除染を求めたのに対し、首相は政権の福島復興再生基本方針を近く閣議決定することを伝え、「被災自治体と連携して壁を取り除きたい」と応じた. 半年ぶりの福島訪問となったこの日、首相は住民の避難が続く川内村の小学校を訪問. 児童から「友達が早く帰れるように環境づくりをして欲しい」と要望され、「働く場所や医療や介護などの状況を整え、多くの友達が早く帰ってこられるようにがんばりたい」と語りかけた. 一方、平野達男復興相は7日、仙台市での宮城県との意見交換会に出席し、宮城、岩手両県の津波被災地の一部を復興の「重点地域」に指定し、市街地整備を支援する考えを示した. 宮城は南三陸、女川、石巻東松島気仙沼の5市町を指定し、岩手も6市町程度を指定する予定. 復興局や国土交通省農林水産省などの約20人で構成される「復興連携チーム」が、土地区画整理事業などで自治体職員を支援する. オランダのアムステルダム北西部で21日夕、普通列車高速鉄道の列車が正面衝突した. 地元紙などによると、乗客のオランダ在住の女性(68)が死亡し、約120人が重軽傷を負った. 地元警察が詳しい事故原因を調べている. 一方の列車がアムステルダム中央駅を出てまもなく、反対側から来た列車と衝突した. 車両は横転を免れたが、列車正面がへこみ、運転席付近の窓ガラスが割れたり、ひびが入ったりした. モンクレール 乗客の一人は「ぶつかる前に片方の列車から長い警笛が聞こえた」と話しているという. 在オランダ日本大使館によると、22日正午までの段階で、日本人が巻き込まれたとの情報はない. 事故のため、アムステルダム中央駅と基幹空港のスキポール空港を結ぶ列車などが運休した. (パリ=野島淳).