稲船敬二氏新作ゾンビゲーム『YAIBA(

ドラクエ 』の音楽を作ることは「天から与えられた職業」(すぎやま氏) 『 ドラゴンクエスト 』シリーズの楽曲を手掛けるすぎやまこういち氏による毎年恒例のオーケストラコンサート"ファミリークラシックコンサート ドラゴンクエストの世界"が、2011年8月3日の東京・上野にある東京文化会館大ホールで開催された. 25回目となる今年は、『 ドラゴンクエストVII~エデンの戦士たち~ 』の楽曲で構成. 国民的RPGと呼ばれる『 ドラゴンクエスト 』のコンサートというだけあって、老若男女問わず非常に幅広い年齢層のファンが足を運んだ. ちなみに、スタッフに話を聞いたところファミリークラシックコンサートは非常にリピーターが多いのが特徴だと言う. 十年以上にわたって通い続けている人も少なくないそうで、作品だけでなく音楽でも多くの人を魅了していることがうかがえる. なお、今回は会場の都合で写真撮影ができなかったため、コンサートの模様をお見せすることはできないが、座席はほぼ満席. 開演までのあいだ『 ドラゴンクエストIX 星空の守り人 』を起動してすれちがい通信をする人がいたりと、ならではの光景を見ることもできた. さて、コンサートの内容だが、開幕を告げる『 序曲のマーチVII 』の冒頭の高音が会場に鳴り響いた瞬間、身震いするほどの興奮を得るとともに、それだけで早くも「あー、来てよかった! 」と大満足してしまった. 記者は専門知識があるわけではないので音楽について語る言葉は多くないのだが、『 序曲 』はたとえシリーズ作品を遊んだことがない人でもまず間違いなく知っているであろうし、個人的にあのメロディーは無条件に気持ちを高揚させてくれるものだと考えている. 『 ドラゴンクエスト 』シリーズが国民的RPGならば、『 序曲 』は国民的楽曲と呼んでもいいのではないだろうか. ... さすがに言い過ぎな気もするが、少なくとも今日会場でいっしょに『 序曲 』を生で聴いた人はこの意見に同意してくれるはずだ. 楽曲の魅力は言わずもがなの本コンサートだが、もうひとつ外せないものにすぎやま氏の"お話"がある. 曲の合間に行われるお話では、『 ドラゴンクエスト 』シリーズの話題はもちろんのこと、同氏の音楽およびコンサートに対する思いなども聞くことができて非常に興味深い. たとえば今回のお話ですぎやま氏は、自分が『 ドラゴンクエスト 』シリーズの楽曲を作ることについて「天から与えられた職業. 天職です」と説明していた. また、『 ドラゴンクエスト 』シリーズに限らずファンタジー作品のおもしろさとは"旅のおもしろさ"を感じることである、と持論を展開したすぎやま氏. そして自身が手掛ける音楽にもそれに近いものがあると説明し、聴くときには"音楽の旅"を楽しんでほしいと呼び掛けた. 『 ドラゴンクエスト 』シリーズと言えば、今年25周年を迎え、9月15日にはWiiで『 ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III 』が発売される. お話の中ですぎやま氏は同作にも言及. 『I』のころは容量の都合でキャラクターの絵が正面を向いているものしかなかったこと、『I』と『 II 』にあった"ふっかつのじゅもん"などを振り返り、「『 ドラゴンクエストI・II・III 』では書かなくてもいいんですよ! 」(※)とうれしそうに語っていた. ※収録されている各ソフトでひとつずつ、中断データを記録することができるが、原作通りふっかつのじゅもんも使用可能 『 VII 』の楽曲で構成された今回のコンサートだが、アンコールではニンテンドーDS用ソフト『 ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー2 プロフェッショナル 』の楽曲『 天空の世界 』を披露. すぎやま氏的にこの選曲は来場者の予想外を突くという狙いがあったとのことで、会場はその通りの反応を見せることに. 意外なラストも含め、すぎやま氏との音楽の旅を来場者は存分に楽しんだようだった. 【交響曲ドラゴンクエストVIIエデンの戦士たち】 指揮とお話: すぎやまこういち 管弦楽: 東京都交響楽団 ソロ・コンサートマスター: 矢部達哉 セットリスト ・序曲のマーチVII ・エデンの朝 ・封印されし城のサラバンド ・王宮のホルン ・憩いの街角~パラダイス~時の眠る園~うたげの広場~憩いの街角 ・のどかな家並 ・哀しみの日々 ・失われた世界~足どりも軽やかに ・迫り来る死の影 ・血路を開け~強き者ども ・スフィンクス~大神殿 ・小舟に揺られて~海原の王者 ・愛する人へ ・トゥーラの舞~復活のいのり ・魔塔の響き ・哀しみを胸に~やすらぎの地 ・魔法のじゅうたん ・遙かなる空の彼方へ ・オルゴ・デミーラ ・凱旋そしてエピローグ Copyright 2011 Sugiyama Kobo. All Rights Reserved. ゾンビ+アクション+ニンジャ+メカ=? ? ? コンセプトを率いる稲船敬二氏が手掛ける新作ゾンビゲーム『 YAIBA(仮題) 』. 2012年9月12日、本作のティザー動画が公開された. また、稲船氏からのメッセージも届いたので、こちらも以下で紹介する. 稲船敬二氏からのメッセージ 「期待に応える」簡単なようで簡単ではない. 2010年12月、コンセプターとして独立してから、そんなユーザーの期待を常に意識してきた. いったいこの稲船にどんな期待をしてくれているのか? その期待に応えた仕事をすることが出来るのか? 独立後1年半が過ぎて、いろんなものを発表し、いろんな仕事を世の中に見せることが出来たと思っている. コンシューマタイトルを3作品発表し、ソーシャルゲームも3作作った. 講演やセミナーにも力を入れて全国の学校を回った. ビジネス本も3冊刊行し、まだまだ新しいことにチャレンジしている最中でもある. しかし、これで全ての期待に応えられているのだろうか? いや、なにかが足りない気がする. 皆が稲船に期待するものがまだあったはず. そう、いろんなとこで「いつ出すのですか? 」「今度はどんな? 」と聞かれるものがあった. 特に海外での稲船ファンから熱い要望はやっぱり、 「稲船の新しいゾンビゲーム」だ. これだけ世の中に「ゾンビゲーム」が横行しても、 ファンは稲船に特別な意識をもってくれていて、ゾンビに期待をしてくれている. 稲船が日本人としては珍しいくらいの「ゾンビ好き」だからか、 稲船の「ゾンビ愛」をリスペクトしてくれているようだ. ならば、その「期待」に応えねばと思い、独立後しばらくして考えついたものが今回のタイトルだ. 詳細はまだ明らかには出来ないが、稲船の好きなものでテンコ盛りしたタイトルだと言えよう. 「ゾンビ」「アクション」「ニンジャ」「メカ」 欲張りなコンセプトを上手くまとめ切った作品になると思う. 斬新でありつつ、懐かしい、そして見たことのない「新しいゾンビゲーム」 それがこの「YAIBA」だ. 株式会社comcept CEO/コンセプター 稲船敬二.